2017年9月23日(土)に塩尻市にて行った出前授業で,教材であるSHABE REVERSIを自宅でも開発したいという要望がありました.本ページでは開発に必要となる環境構築の仕方を説明します.
※注意1: 本環境はWindows8.1,またはWindows10で動作確認しています.
※注意2:環境構築,開発は自己責任で行ってください.
SHABE REVERSIにプログラムをダウンロードするためには,以下の2つのものが必要です.
- USBシリアル変換モジュール
- PCとUSBシリアル変換モジュールをつなぐUSBケーブル
まずSHABE REVERSIにプログラムを書き込むためには下図のようなUSBシリアル変換モジュールを用意する必要があります.SHABE REVERSIではFTDI社製FT232RLを用いたものを使用しています.これは秋月やAmazonなどで販売していますので購入してください.ピンヘッダがオスのもので,ピンの並びがDTR , RX , TX , VCC , CTS , GNDのものを用意するとよいでしょう.
次にPCとUSBシリアル変換モジュールをつなぐUSBケーブルを用意してください.USBシリアル変換モジュールによってはつなぐケーブルの端子が異なるので注意しましょう.先程示した画像のものであれば,USBシリアル変換モジュールの端子がUSBminiB(メス)なので,USB A(オス) - USBminiB(オス)のUSBケーブルを用意すればよいです。
さてUSBシリアル変換モジュールとケーブルが用意できたら,下図のSHABE REVERSIのピン配置を参考にしてUSBシリアル変換モジュールを接続してください. 注意:シリアル変換モジュールを接続している間は電池を外してください.
接続した状態の一例を下図に示します.
正しく接続できていればSHABE REVERSIの黄色LEDが点灯します.
USBシリアル変換モジュールをSHABE REVERSIに接続したら、もう一方のUSB A(オス)端子をPCに接続しましょう.接続すると自動的にドライバのインストールが行われます.正しくインストールが終了した場合には下図に示すようにUSB Serial Portという名前で認識されるようになります.
シリアル変換モジュールの認識ができれば,USBシリアル変換モジュールについての設定は終了です.
SHABE REVERSIはArduino言語を用いているため,開発にはArduino IDEが必要です.Arduino IDEは以下のリンク先からダウンロードすることができます。
https://www.arduino.cc/en/Main/OldSoftwareReleases#previous
リンクを開いたら,下図のように 1.6.12 の Windowsと書かれているところをクリックしてください.
下図のようにダウンロード画面がでます.寄付をするかどうか聞かれますので、寄付をする気がなければJUST DOWNLOADを押してください.Arduino IDE 1.6.12のダウンロードが始まります.
ダウンロードが終わりましたら,zipファイルを解凍してください.解凍後,フォルダを開くと下図のようになっていると思います.これでインストールは終了です.早速,Arduino.exeをクリックしてArduinoを起動してみましょう.
下図のようにArduino IDE1.6.12が起動すれば正常に動作しています.
SHABE REVERSIにはATMEGA1284というマイコンがついています.しかし,初期状態のArduino IDEではATMEGA1284に対応しておらず,開発を行なうことができません.ここではATMEGA1284に対応させる方法を説明します.
まずは下図のようにArduino IDEの環境設定をクリックしてください.
下図のような画面が表示されますので,追加のボードマネージャのURLというところにhttps://mcudude.github.io/MightyCore/package_MCUdude_MightyCore_index.json と入力してください.入力が済んだら OK を押して環境設定のウィンドウを閉じてください.
次に下図を参考にボードマネージャーをクリックしてください.
ボードマネージャが開いたら,検索バーに mighty と入力し,MightyCoreのバージョン1.0.8をインストールしてください.
インストールが完了したら,ツールタブを開き,下図の赤枠で囲まれた部分に従って設定を変更してください.
なおシリアルポートに関しては環境次第で変わってしまうので,USBシリアル変換モジュールのポートを設定してください.
以上でATMEGA1284にArduino IDEが対応するようになりました.
開発環境の構築は完了したので早速Arduinoのスケッチを開いてみましょう.下図を参考にファイルタブの 開く をクリックしてください.
開く をクリックしたら,下図のように開きたいファイルを選択します.
下図のようにファイルが開けます.
これで環境構築,開発の準備は完了です.お疲れ様でした.新しい機能を追加してみたり,ゲームの動作を変更したりして遊んでみてください.なおコンパイルや書き込みの方法については授業で配布したテキストに載せてあるので省略します.
付録として塩尻で出前授業で使ったソースコードを公開します.
また松本で出前授業で使ったソースコードを公開します.